10月20日はリサイクルの日。捨てるだけではない「再生の魔術」と運気の循環。

禁書記録

10月20日は「リサイクルの日」。
「ひとまわり、ふたまわり」という語呂合わせから生まれた記念日で、限りある資源を大切にし、使い終えたものを再び活用することを考える日だ。

10月は3R(リデュース・リユース・リサイクル)推進月間でもあり、私たちの暮らしの中にある「ものとの付き合い方」を見直すには、ちょうどいい時期といえる。

ところで、役目を終えたものは、本当に価値を失ってしまうのだろうか。

古くなった服、欠けてしまった器、使わなくなった魔具。
かつて大切にしていたけれど、今では引き出しの奥に眠っているもの。
それらは、今の自分にとって必要ではなくなっただけで、かつては確かに意味を持っていたはずだ。

そして、この「役目を終えたものが、別の形で再び価値を持つ」という考え方は、魔術の世界とも不思議な共通点を持っている。

魔術と聞くと、新しい魔具を手に入れたり、特別な素材を集めたりすることを想像する人もいるだろう。
しかし、魔術界では、身近なものに象徴的な意味を与えたり、特定の道具を儀式のために用いたりする考え方もある。

大切なのは、モノの値段や新しさだけではない。
それを何のために使い、どんな意味を持たせるのかということだ。

とえば、一枚の紙。
ただの紙として見れば、書き損じた時点で役目を終えたものかもしれない。
けれど、そこに新しい願いを書き記せば、未来への決意を形にするための道具になる。

箱も同じだ。
不要なものを詰め込んでいた箱をきれいに整え、これから大切にしたいものを収める場所に変える。
それだけで、同じ箱がまったく違う役割を持つようになる。

もちろん、ものを再利用したからといって、魔術的な力が生まれたり、運気が必ず上がったりするわけではない。
けれど、使い方を変え、そこに新しい意味を見いだすことは、私たち自身の意識を変えるきっかけになる。

そして、ここからもうひとつ考えてみたい。
それは、人間にも「再生」が必要なのではないかということ。

過去に失敗した経験。うまくいかなかった恋愛。誰かに言われて傷ついた言葉。一度諦めてしまった夢。
こうしたものを、いつまでも「失敗だった」「無駄だった」と決めつけてはいないだろうか。

確かに、過去を消すことはできない。
けれど、その経験をこれからどう扱うかは、少しずつ変えていくことができる。

失恋を経験したからこそ、自分が本当に大切にしたい関係がわかることもある。
仕事で失敗したからこそ、次に同じ状況になったときの対処法が身につくこともある。
遠回りしたからこそ、以前は見えなかった選択肢に気づくこともある。

それは、過去を無理やり美化することとは違う。
つらかったことを、つらくなかったことにする必要もない。

ただ、過去に与えられた意味を、未来まで固定しなくてもいいのだ。

魔術においても、古いものが別の形へ変わることや、終わりから新しい始まりが生まれることは、魅力的なモチーフのひとつだ。
壊れたものを修復する。失われたものの代わりに、新しいものを生み出す。終わったと思っていた物語に、もう一度意味を与える。

それは、何もかもを元どおりにすることではない。

変化したものを受け入れ、その先へ進むという事。

だから、10月20日のリサイクルの日には、身の回りのものだけでなく、自分の中に残っているものにも目を向けてみよう。
もう使わないものは、必要としている人へ譲る。修理できるものは、手を加えて使い続ける。
思い出の品は、無理に捨てず、これからも大切にしたいのかを考えてみる。

大切なのは、過去をただ抱え続けるのでも、すべてを捨て去るのでもなく、自分にとって必要な形へと変えていくことだ。

リサイクルとは、ものを循環させるための取り組み。
そして、自分自身の人生にも、終わりと始まりの循環がある。
そうした小さな積み重ねが、これからの暮らしを少しずつ変えていく。

再生とは、過去をなかったことにするのではなく、過去に新しい意味を与えること。
そして、それは自分自身にも当てはまる。
もう終わったと思っていたことも、見方を変えれば、これからの自分を支える何かになるかもしれない。