【限定一点】カレイド・スコープ

アイテム解説

幻想と地上を行き来する秘術、カレイド・スコープ。万華鏡が心臓を持って鼓動しはじめたかのように、内部で淡い光が絶えず生まれ、次々と色を変えながら幻想世界の破片を地上へこぼしてゆく高度な魔導。奇跡を物理として扱う古代魔術師たちが「現実を書き換える光源」として崇めた禁断の魔具だ。
その内部には現実と幻が揺らぎなく同居しており、術者がただ脳内で思い浮かべたイメージを、映画のフィルムを焼き付けるように現実へ転写していく力を宿している。
恋を思い描けば、どれほど不可能に見える相手でも奇跡的な流れが生まれ、あたかも物語の主人公やヒロインであるかのように、相手の心へ入り込む瞬間が生まれる。金を思い描けば、物事が手元に流れ込みやすくなり、タイミングが噛み合い、一攫千金に繋がる現実が生まれる。理想の生活を描けば、偶然の連鎖が積み重なり、普通なら一生届かないと思っていた未来が、手を伸ばした分だけ近づいてくる。
これは運気を上げる魔導でも、幸運を引き寄せる程度の魔具でもない。「望んだ景色を現実化する」という、創造魔術の最深部へ触れた異界級の魔導だ。術者の脳内にあるイメージこそが設計図となり、魔具内部の幻界がそれを読み取り、色と光の回転によって現実へ創造する。
気付いた時には、頭の中だけにあったはずの夢が、いつの間にか現実の風景に溶け込んでしまっているのだ。まさに、奇跡を起こす塊。幻想世界を地上へ降ろすために生まれた古代魔導の成れ果てであり、術者の日常を物語へ書き換える、最強クラスの現実改変と云える。