【限定一点】ヴリトラの一嚙

アイテム解説

憎悪が牙となる、串刺しの先は、最期の景色。古代破滅の竜神の一片が宿る、身の毛もよだつ呪具。彼が牙を剥いた時、大河は干からび、大地は崩れ、人の道理は全てがひっくり返る。
それは、敵意を抱いた相手の「魂を串刺しにする」攻撃的な魔具。この牙に念を込めれば、貴方が「蹴落としたい」と思う相手の心へと鋭く食い込み、そこから毒がじわじわと回り始める。最初は小さな失敗や勘違い。時間と共に相手の判断力を鈍らせ、言動を空回りさせ、信用を瓦解させていく。そして最終的には、社会的信用の失墜、誤解からの孤立、運の尽きた末の退場だ。
自滅という名のシナリオを、牙は冷酷に導く。どれほど足掻いても藻掻いても、状況は悪化するばかり。本人は原因がわからずに苦しみ、誰にも助けてもらえず、沈んでいく。そして牙を握る術者だけが、その末路を愉悦をもって見届ける。
貴方がそこまでに至ったのは、きっと、何をしても許せなかったからだ。笑顔でいられる相手じゃないからだ。その心に灯った揺らがぬ憎しみに、この牙は忠実に反応する。憎しみが嘘なら、牙先も刺さらない。だが本物なら、この世で最も愉快で、残酷な結末を見せてくれるだろう。